現在、日本は人口減少となっていますが、このままの調子で進むとどうなるのでしょうか?
2022年の現在から20年後の日本社会の状況について考えてみます。
参考文献 未来の年表2 〜人口減少日本であなたに起きること〜2017年/講談社現代新書/河合雅司著
2042年の社会を覗いてみると…
年間出生数は現在の4分の3である71万人ほどに減り、すでに出生届ゼロという自治体が誕生してきているが、地域によっては小中学校が全て廃校になっていて、災害時の遭難所設営に困る所が出てきてしまっている。
この年代の働き手の世代(20〜64歳)は2015年に比べると1800万人減っているそうです。
その結果、会社で働く社員の減少も見られてきており、老舗の企業の自主廃業も増えてきている。高齢化率(総人口に占める65歳以上人口の割合)は36%にまで進んでいます。
また、団塊の世代ジュニア(1971年~74年生まれ)が75歳以上になり、高齢者人口が約4,000万人となることが想定されており、高齢者人口がピークを迎えます。
団塊ジュニア世代は、バブル経済崩壊後の不況期に新卒者であった「就職氷河期世代」であって、思うような職に就けなかった人が多くいらっしゃいます。また、正社員として雇用された場合でも勤め先の経営状況が芳しくなく昇給が滞って低賃金のまま年齢を重ねた人も少なくない世代です。それにより、貧しい高齢者が増えると予想されています。
その結果として、一人暮らしの高齢者も多くなっていきて、老老介護(高齢者が高齢者の介護をする)が当たり前の社会になっている。
2042年の人口は、7人に1人が80歳以上という社会。
という予測が立っているそうです。大手シンクタンクによっての予測でも同じような予測が立てられています。
つまり、人口減少のスピードはとても早く進んでいます。
下記のグラフを見ると一目瞭然だと思います。
国立社会保障・人口問題研究所の推計によれば、2015年の国勢調査で約1億2700万人を超えた総人口は、25年後には1600万人ほど減って、その25年後には9000万人を下回って、2115年には日本の人口は5000万人ほどに減少するという恐ろしい予測が立っています。
これは、やはり出生数の減少が大きく影響しているようです。
政府としては、合計特殊出生率(1人の女性が生涯に出産する子供数の推計値)が1.8になる目標を立てています。 しかしながら、現状ではこの数字をクリアするのは難しいと言われています。
また、社会に大きく影響があるのが、高齢化した高齢者と一人暮らしの高齢者の方です。
高齢化した高齢者の方は、子供世帯と同居したり、支えてもらえる親族の方がいらっしゃればいいのですが、子供がいたとしても遠くで離れて暮らしていたり、頼れる親族そのものがいない場合があります。
そうなると、高齢者の方は自分で買い物や病院への通院、役所への諸手続きも全て自分でしなければならないです。
高齢者の1人暮らしについても、同様な生活になる可能性が高いです。
早急に対策を講じる必要があります。