ふるさとを活性化するためには、若者の力は大変必要です。実際の問題として、若者の移住増加だけを目指しても成果を上げるのは簡単ではありません。
都市部で地元をPRするなどして地方と若者との新しい関係づくりが加速しています。少子高齢化が進んでいく中で、ふるさとを盛り上げる若者の力が求められています。
多くの若者たちは、自分たちのふるさとに、住み続けたり、一度都会に行ってもUターンで戻るのを希望しています。しかしながら都会でやりがりのある仕事に就いている若者に地方に移住してもらうのは簡単ではありません。
Uターンとは、地方で生まれ育った方が都会で就職して働き、その後地方へ戻ることです。それがUの字を描くことから、Uターンと名付けられました。
Iターンとは、都会で生まれ育った方が地方へ就職することです。それが真っ直ぐであることから、Uターンと比較してIターンと呼ばれています。
そこで今、注目されているのが、「交流人口」や「関係人口」を増やす取り組みです。
これは何かというと、交流人口というのは、若者が住んでいるふるさとから離れた場所に住みながら、週末や長い休み中に現地に行って、その土地の様々な人々と交流をしている人達の事です。
関係人口とは、実際に現地を訪れる機会はほとんどなくてもSNS(twitter,FB,instagram,Tiktok等)などでオンライン上でプロジェクトに参加するなどして、自分の好きな土地の人々と親睦を深める人達の事です。
都会にいながら、自分のふるさと含めて様々な地方の地域と交流をしている若者が増えています。この交流人口と関係人口によって若者を中心にふるさとが活性化しています。
以下に成功した地方都市を挙げたいと思います。
学生が集まってふるさと活性プランを提案
県外の学生が地域活性化プランを出し合う、「鯖江市地域活性化プランコンテスト」が実施されました。この鯖江市は、福井県のほぼ中央に位置する人口約7万人の都市です。皆さんも、鯖江のメガネは聞いた事があるのではないでしょうか?
鯖江市は他にも漆器、繊維を合わせて三大地場産業としています。先ほどのコンテストは、2015年には8回目を迎えており、プランが実現していく過程で地域が活性化したそうです。プランの発表の場は、市内にあるお寺で行われています。県外の大学生によるプランによって地元の学生も一緒に活動する事で、盛り上がっていったそうです。コンテストに参加した学生達が鯖江市に興味を持って移住を決める方もいたそうです。
コンテストの目的
プランコンテストの目的は3つあります。鯖江市の産業、伝統の社会認知。県内外の学生に対して、地域活性化の可能性を考える機会と経験をさせる。地域の人と学生達との交流の場を創る。以上をコンセプトとしています。「市長をやりませんか?」をキーワードに実現可能なプランを考えてどれくらいコストがかかるか?予算はいくら必要か?を一緒に考えていくそうです。皆を巻き込んで地域を盛り上げている成功事例です。
女子高生の視点を生かす
他にも鯖江市は、2014年からには社会人も参加できる「おとな版鯖江市地域活性化プランコンテスト」も始まっています。第一回目には、女子高生の視点を市政に取り込むために女子高生課(JK課)というものもできたそうです。これは、限られた財源と人員の中で、市民参加を増やすために考えられたみたいです。当初は様々な所から反対意見もあったみたいですが、大人たちが強制しない「ゆるさ」を大事に運営し、それによって様々な活動をして一定以上の成果があったそうです。 その成功によってOC課(おばちゃん課)もできました。
まとめ
いかがでしたでしょうか?お金や特別な能力や知識がないと、ふるさとの活性化ができないわけではありません。要はやる気と知恵があれば、誰でも自分達の住んでいる地域が盛り上がらせる事ができる可能性があります。